日本三大霊場(他の2つは滋賀県の比叡山と和歌山県の高野山)の一つに数えられる恐山。
死者の御霊を呼び、口寄せ(口うつし)を行なうイタコがいる霊場として有名な山である。ちなみにイタコは大祭(7月20~24日)の時期のみに出るらしい。いつでも恐山の霊場にいるものではないそうだ。また大祭時には、イタコに依頼する参詣者が殺到し、予約をしないと口寄せは叶わないという話も聞く。 この山は、下北半島の中央に聳える霊峰として、貞観4年(862年)慈覚大師円仁によって一宇を建てて地蔵尊を建立したのが始まりとされている。
寺名は恐山菩提寺(円通寺)。本尊は、延命地蔵菩薩。実際に訪れるまでは、ものすごい山道を行かないといけないのかと思っていたのだが、思いのほか市街地から近かった。むつ市からの定期バスも出ていてアクセスもそれなりであるが、いざここに来てみると分かるのだが、下界の雰囲気とは全然違う。上の写真の山門から左側へ折れ小道を登っていくと、硫黄と岩だらけの空間がダァ~と広がっている。そこに見える景色は物凄く殺伐としたものだ。
左の写真のような無数の無縁塔、御霊石等に加え、宇曽利湖、賽の河原、地獄谷、血の池等など、名前だけでも結構オドロオドロしい池がたんまりとある。正に霊界への入り口なのだ。ちなみに、この寺こは宿坊もあり、1人5,000円(1泊2食付き)で参籠もできるので、興味ある方は是非どうぞ。(96/9/1)
山門のアイス
恐山の山門前では昔風のアイス「恐山盛り」が売られている。200円。
真夏の恐山は霊場の雰囲気からすこし外れるかもしれないが、なかなか面白い。
恐山といえば、「イタコ」が有名です。亡くなった人の魂を降ろしてくれるのがイタコですが、毎年7月20日~24日に行われる恐山大祭には、たくさんのイタコが店を開きます。
このイタコがたくさん集まるようになったのもそんなに古いことではなく、昭和30年代からだそうです。現在もイタコは県内各地に健在ですが、その数は年々減り、現在は16人しかいません。また、彼女たちの平均年齢も60歳近くとなり、後継者はほとんどいません。ところがそんな中で、26歳のイタコが一人いるのです。
松田広子さんといって、中学卒業と同時にイタコの世界に飛び込み、高校に通いながら経文を覚え、肉や卵を断った修行生活を続け、19歳でイタコとして独立したといいます。現在、ただひとりの健常者でもちろん最年少。最後のイタコといわれています。松田さんは、ふだんは八戸市の自宅で口寄せ、おはらい、祈祷、人生相談などを行って生計を立てているそうです。 |